組込みシステム
当社は、エンジニアリング・ソリューション・サービス事業(ESS)を事業の柱として来ましたが、黎明期より現在まで、常に、「ものづくり」に関われる位置にいることに重きを置いています。
半導体試験事業からは撤退したものの、創業当初から関わって来た組込みシステム開発が事業(技術)基盤であることは揺ぎ無く変わりません。現在も、新卒者研修の基本は、組込みソフトウェアの開発に於いて欠かせないC言語を用いたプログラミングです。
CPUやメモリ領域の管理など、ハードウェアを直接制御するプログラム設計が比較的容易に行えるC言語は、組込みシステム開発に最も適したプログラム言語です。C言語を先に熟知してこそ、C言語から派生したC++やJavaの知識がより一層活かせます。プログラミングし続けたい現場志向のエンジニアとしては、『C言語、C++、Java』の3つが使えるなら、ほぼ鬼に金棒状態になれます(多分、21世紀中は技術者として食って行ける筈です)。
C言語で組まれたプログラミングは、「処理速度が速い」という絶対的な特徴もあります。
全てに於いてテクノロジー進化が凄まじい時代。特に、何らかのコンピュータが組み込まれた電子機器関連分野で加速度的進化が止まりません。コンピュータ部品(ハードウェア)の”二大頭脳”と言えば「CPU(MPU)/プロセッサ(マイクロプロセッサ)」と「MCU/マイコン」。現在は、「GPU/グラフィックス・プロセッサ」も含めて”三大頭脳”と呼んでも構わないと思いますが、この三大頭脳が兎に角進化の一途を辿っていて、その進化の恩恵を最大限に活かす為にソフトウェア・テクノロジー(組込みシステム開発技術)も不可逆的進化を課されています。
CPU(MPU)もMCUも、CPUを搭載しチップ化された”電子部品”。と言うわけで、CPUという言葉で一括りにされる場合も有ります。グラフィックス機能制御に特化したGPUも大まかにはCPUという事になります。兎に角、チップを作るための材料となる『半導体』を含めてハードウェアの性能向上競争が苛烈を極めている状況は、先述したように、ソフトウェア・エンジニアにとってもけっして無知や無関心ではいられない。
「限られた地球資源」という言葉が世界の共通テーマとなって、「超軽量」「省スペース」「低消費電力(低消費エネルギー)」などが製品の良し悪し判断材料となっています。
その反面、「電力高消費」「製作価格も割高だが汎用性が高い」且つ、処理性能(リアルタイム制御、ミリ秒単位の処理能力、他)が著しく高いことを求められる。それが、MPUとMCUの違いやGPUの採用可否などになります。
演算速度や動作周波数の違いを切り分け出来るようになったハードウェアテクノロジーの進化(プロセッサテクノロジーの進化)は、ハードの改良(回路変更その他)を伴わず、ソフトウェアの組込み・改良によって製品性能を大幅に上昇させることを可能にしました。即ち、組込みエンジニアの生きる道(対象製品分野)を格段に広げました。
現在、車一台につき半導体デバイスが百数十個も搭載されるような時代です(30年前は、10個程度)。飛行機も船も、信号機もエレベーターも工場の制御機器もロボットも、スマホもカメラも、冷蔵庫も洗濯機もテレビもエアコンも、医療機器も、・・・兎に角、物凄く多くの半導体デバイスが製造され、製造されたデバイスの全てにソフトウェア(ファームウェア)が組込まれています。
その反面、製品アイテム数(デジタル家電、通信機器、ホームセキュリティー、ゲーム機その他ありちおあらゆる製品)が爆発的に増加したおかげで、国内の組込みエンジニア数が圧倒的に不足。つまり、ハードウェアの進化によって、ソフトウェアエンジニアの大幅需要増~供給不足(人手不足)を生んだ要因となってしまっているわけです。
新製品の国際的開発競争は激化する一方で、その厳しい状況を生き抜くためにハードメーカーは外部の力を必要とし、外部の力には、組込みシステム技術者を提供出来る企業も含まれています。が、国内の組込みソフトウェアエンジニアは大量に不足している。付け足せば、ハードメーカーが求めるスキルを日本のソフトウェア・エンジニアが持っていないということが顕著化。それにより、海外への(システム開発)発注や、海外から大量のエンジニアを招いて何とか凌いでいる、というのが日本のメーカー各社の現状です。
世界と戦っているハードメーカー各社の苦境を、国内のソフトウェア技術者が支援出来ていない。これはソフトウェア・エンジニアを供給する側として情けない話。
「日々勉強、日々成長」を掲げるジェネシスSRIは、このようなエンジニア不足時代でこそ社会貢献するべきであり、その為にはもっともっと多くの組込みエンジニアを育成しなければなりません。福岡は商業都市ですから「ものづくり」のイメージは薄い。が、この町で企業活動しているジェネシスSRIは「ものづくり」が大好きなエンジニア集団です。
デジタル家電、他、コンシューマ製品
ジェネシスSRIは、メーカーやSIとのESS契約(受託やSES=準委任や派遣)で、これまでに数多くの電子機器関連の組込みソフトウェア(組込みシステム)の開発に携わってきました。中でも、携帯電話やスマホ、ルーター、通信基地局機器等々、通信関連の開発業務では、組込みソフトウェア・制御ファームウェア開発案件で数多くの機会を得て、現在の中堅社員達が新人の頃より大変お世話になり、力を付けさせて頂いた分野です。
現在は、それらの経験値や知識に基づき、各種セキュリティー機器やIoT家電などの開発現場でもお手伝いさせて頂いています。
複合機、ビジネスホン、産業用ロボット、POS、その他諸々
日本企業が得意として来た印刷技術や、ビジネスホン~コールセンターシステム~産業用ロボット、POSレジ機器等の開発にも、当然、組込みソフトウェアテクノロジーが欠かせません。
ジェネシスSRIの組込みエンジニアも、これまで、複合機やFA、POSなどの開発に携わられて頂きましたし、今後も、各メーカー製品の革新的進化に対して少しでも貢献出来るよう(機会を承れるよう)、技術を磨いています。
自分達が携わった製品をTVCMや日常生活の中で見掛けたりしたら誇らしくなります。尤も、『守秘義務』厳守ですから、「あ、これって・・・」と思っても、思うだけです。
クルマ、バイク、航空、その他、安心安全の為の仕事が「組込み」です
現在、当社に対して、最も多くのエンジニア有無の問合せを寄せられているのがECUや、カーナビ、航空管制に関する件です。それは当社に限らず、組込み系技術者を抱えている全てのソフトウェア企業に対して起きている現象でしょう。それくらいに人手が足りない、信頼置けるエンジニアが足りていない、逆に言えば”物凄く”需要があるシステム開発分野です。
車やバイクが売れまくっているのか?という事に関しては疑問符が付くでしょうけど、「安心」「安全」の為の進化がもっともっと必要、社会ニーズとして際限が無い、という事だと理解します。自動車やバイクのみならず、あってはならない航空関連の事故も起きています。物流や人輸送コストは上昇の一途ですが、だからと言って、安心・安全を置き去りには出来ない。求められる『高機能』は、無事であること、無事の保証が出来るシステムでしょう。
無事は、何もない事ですから気付かれもしないことでしょうけど、気付かれない、目立たないことこそが必要とされます。ジェネシスSRIのエンジニアは当たり前の事を淡々とやり遂げます。
インフラ構築
ITサービスを供給する為に必要な全てのハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、設備など、いわゆるITインフラを構築、保守する役割を担うのがITインフラエンジニアです。
ITインフラエンジニアには、多くの知識や強いセキュリティー意識を必要とされますが、少なくとも「CCNA」「AWS認定ソリューションアーキテクト」「基本情報処理技術者」という3つの資格を得られるレベルであることが求められます。
当社の得意とする分野に通信制御システムの開発・保守がありますが、当社のインフラ構築チームには、通信制御システムに携わったエンジニア達が含まれています。
現在、当社のITインフラチームが携わっている主たる業務には自治体庁舎のインフラ構築(保守)がありますが、絶対的な堅牢性と膨大な通信量に耐えられる安全、安心、安定を保証出来るネットワークシステムテクノロジーやサーバシステムテクノロジーが求められます。
何もない時(安定している時)の正確・正直なル-ティンワークや、何かあった時の論理的説明を出来るコミュニケーション能力、最先端情報を常に得ようとする学習能力、その他、ITインフラエンジニアには、組込みエンジニア以上の不可逆的進化が求められます。
ジェネシスSRIは、ITインフラ構築分野に於いてももっともっと社会貢献し、信頼される企業になるよう日々学んでいます。
業務系システム
業務を円滑にすることを(コンピュータ)システムでサポートする。いわゆる「業務システム」ですが「業務」と一言で片付きません。「業務の数だけ存在する」のが業務システムだと説明されることだってある筈です。
なので、組込みやインフラのようには紹介出来ませんが、ジェネシスSRIが携わった(現在も含む)主な業務システムを簡単に紹介致します。
地方自治体向け福祉業務システム (某SIer製のパッケージソフトを各自治体向けにカスタマイズし、自治体職員さんからの問合せ対応なども行っています)
カード会社向け会員管理システム (某クレジットカードの入会、退会、請求、その他、会員情報管理システムの開発に携わりました。主たる開発言語はJava)
カード会社向け基幹業務システム (某クレジットカード会社の某基幹業務システムの開発~保守業務に携わりました。主たる開発言語はCOBOL)
その他、C#.Net、VB.Net、Python、PHP、JavaScript、などを開発言語とするシステム開発、及び保守業務に携わっています。
ジェネシスSRIが、業務システムの開発分野に本格的に参入してからの年数はまだ浅く、業務精通した多くのSEを抱えている状態ではありませんが、言語系エンジニアはそれなりに整って来ました。今後更に多くのエンジニアを採用・育成し、業務系システム分野でももっとご用命頂けるように日々研鑽致します。